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ジーンズの色落ちとは?
要するに、ダメージです。紺色に染まっている綿糸の表面の部分が削れて、中の染まっていない白い部分が出てきたわけです。
洗い加工やダメージ加工をしていない糊のついたジーンズは、とても濃い紺色ですね。
この状態から洗濯を繰り返すと、全体的に色が薄くなっていきます。だんだんと爽やかな青色、そして水色へと変化していきます。それはそれでいいんです。
が!
マニアの人たちはそれで満足できないわけであります!
なるべくインディゴの濃い色を残しつつ、ヒゲだのハチの巣だのパッカリングだのと、メリハリのある色落ちを望むのです!
色落ちの種類
・ヒゲ
主に股周辺や太もも、膝周りにできるシワ。
・ハチの巣
膝裏にできる入り組んだシワ。これをうまくつけるのは、なかなか難しいらしい。
いうほどハニカム模様でもないし、なんでこれがハチの巣と呼ばれるのかイマイチよくわからないんですけど、まあ、昔からそう呼ばれているからハチの巣で。
・パッカリング
裾など、生地を折り返したり、重なっているところにできるウネウネしたシワ。
他にも、よく膝をつく人は膝周辺が激しく色落ちしたりします。
穿く人のクセや体型によって、まさに世界で一本のその人だけの色落ちになります。ここに自分だけの色落ちに仕上げる醍醐味があります。
色落ちさせる方法
さて、では具体的にどのような方法で色落ちさせればカッコよく仕上がるのでしょうか?
まず、おことわりしておくことは、色落ちさせる方法論は人によって様々だということです。みなさん試行錯誤を重ねながら、ご自分の体験から導きだされたやり方で育てています。
絶対的な正解はないので、あくまで参考までにとどめておいてください。
・まず新品のジーパンを買う
一から育てるという前提なので、ダメージ加工や薄い色に仕上げてあるジーパンは除きます。
ここでの注意点として、そのジーパンがノンウォッシュ(未洗い)かワンウォッシュ(洗い済み)か、またノンウォッシュの場合、防縮加工(洗濯で生地が縮まない加工)がしてあるか、してないか、確認が必要だということです。
ノンウォッシュで防縮加工なしの場合、洗濯するとだいぶ縮みます。ですから大きめのサイズを選ばないといけないのですが、店員さんが詳しいはずなので、どれくらい縮むかよく聞いてサイズを決めましょう。
お店によってはワンウォッシュして縮めたサンプルがおいてあるので、それを試着するとわかりやすいですね。
これから長い時間をかけて育てるジーパンです。自分の体型や好みにあったものが見つかるまでいろいろ試着しまくって決めましょう。この時間がメッチャ楽しいです。
・最初の洗濯をする(洗濯機で10分、洗剤なし)
いきなり洗濯かよ!と非難轟々となるかもしれません。実際、ここは意見が分かれるところで、「糊を落とさずゴワゴワのまま穿きたおして育てる派」とか「最初に徹底的に糊を落としてガッツリ縮めてから穿きたおして育てる派」とか諸説あります。
ワタクシの場合、なぜ最初に洗うかというと、まず縮ませたいからです。洗わずに穿きこんでヒゲなどのアタリがついてから洗うと、縮んでアタリが本来の位置からずれてしまうからです。
また、最初に縮めてとっとと裾上げがしたいからです。そうすることによって、裾のパッカリングがつきやすくなるからです。
さらに、ある程度糊が残っていて生地が硬いほうが、ヒゲやハチの巣の基となるシワのアタリがつきやすいので、洗濯機で10分、水洗いのみでやってます。
洗うときはジーパンを裏返して、ボタンは全部留めておいてください。乾いて縮むときにボタンとボタン穴の位置がずれたりするので。
・その後は…
穿いて穿いて穿きたおす!これでもかと穿きたおす!
ここからは洗濯はひたすら我慢です。というのは、ヒゲやハチの巣の基となるシワを生地に定着させるためです。シワが定着する前に洗濯してしまうと、シワがとれてしまうからです。
じゃあどれだけ洗濯我慢すればいいのか?これもそのジーパンの使用頻度や使用状況により変わるので諸説ありますが、まずは3ヶ月は我慢!
臭いが気になり始めたら、ジーパンを裏返して市販の除菌消臭スプレーを吹きかけてからの陰干しで。
ちなみに洗わなくても、シワなどの生地の表面が削れて白く色落ちしてきます。股間周辺や裾の裏など、よく擦れたりするところは、割と早い段階からそうなってきます。
高いジーパンだからといって過保護にしてはいけません。ジーパンなんてもとは作業着。ガンガン穿いてやって素敵な色落ちをさせてやってください。
それでは、
健闘を祈る!