謎の天然ガラス
今回紹介するのは、リビアン・グラス、あるいはリビアン・デザートグラスと呼ばれる謎めいた天然ガラスです。エジプト西部のリビア砂漠で産出します。
なぜ謎めいているかというと、その生成原因がハッキリしていないからです。
一番有力視されている説は、隕石の衝突によるものです。
砂が隕石衝突時の熱放射にさらされて一度溶解し、再度かたまってできたもので、その起源はおよそ2,600万年前までさかのぼるということです。
最近になって、隕石衝突のクレーターが見つかったとのことです。砂漠なので、今まで砂に埋もれて分からなかったんですね。
爽やかな色味
写真のリビアン・グラスの色味は、淡いレモンイエローですね。
個体によってはもっと白っぽかったり、逆に黄色が強かったりします。
宝石質のものは、透明度が高くて美しいシャンパンゴールドのような色合いです。
写真を拡大してみると、確かに表面に溶けて固まったようなあとがあります。
なんだか緑っぽいものが内包物として取り込まれています。生成時に溶けたとき取り込んだのでしょうね。
取り扱い注意
リビアン・グラスは以前紹介したモルダバイトに比べると大きな原石が取れますが、もろくて欠けたりしやすいので取り扱いには注意が必要です。
なんでも最近エジプト政府が採取を禁止としたらしく、今後ますますレアになっていくことが予想されています。
入手するなら今のうちかも。